「かゆみ」が起きたら「くしゃみ」も起きる?
Curr Allergy Asthma Rep. 2012 Apr; 12(2)
Rise of the Sensors: Nociception and Pruritus(海外論文サイトへ飛びます)
日本語題:センサーの上昇、侵害とかゆみ
「かゆみ」の論文を読むとほぼ共通している内容が多い。
ただ、この論文はかゆみと他の反応との比較をしています。
そこに興味を持てたので読んでみました。
Pruritus is now recognized to have both histamine-sensitive and histamine-independent afferent arcs.
Pruritus precedes the skin lesions of atopic dermatitis and contributes to many other skin, systemic, and nervous system disorders. Antihistamines have been the foundation of antipruritic therapy for decades, but in many instances, pathological itch is insensitive to antihistamine treatment.
和訳と要約
「かゆみはヒスタミンと非ヒスタミンの両方あることがわかっている。
かゆみはアトピー性皮膚炎など多く皮膚疾患に寄与し、そして神経障害を起こす。抗ヒスタミン剤は多くのかゆみ治療の基本となっているが、非ヒスタミン由来の病理的なかゆみはヒスタミンは効果がない。」
かゆみは、ヒスタミンが原因のものと非ヒスタミンのものがあります。
ヒスタミンは炎症が原因のかゆみ。
非ヒスタミンは他の病気(肝臓や腎臓疾患、エイズなど)が原因となる場合に起こる「かゆみ」です。
H1R are present on endothelium, vascular smooth muscle, glands, and epithelium . Histamine nasal provocation causes itch, vascular permeability, and cholinergic reflex-mediated glandular secretion.These effects are consistent with allergic rhinoconjunctivitis.
和訳と要約
「H1Rは、内皮、血管平滑筋、腺および上皮に存在する。ヒスタミン鼻刺激はかゆみ、血管透過性、およびコリン作用を介した腺分泌を引き起こす。これらの効果は、アレルギー性鼻結膜炎と一致する。」
H1Rというのは、H1受容体という、ヒスタミンを受け取る受容体のことです。
ここが、ヒスタミンを受け取ると線分泌、鼻水を出す指令が中枢神経に行く。
まさしく花粉症などのアレルギー反応ですね。
ヒスタミンは、「かゆみ」と「くしゃみ」を引き起こす。
これ自体はいいのですが、過剰になったら困ります。
ここまでは今までのコラムでもよくあるのですが。
A multitude of novel therapeutics have been and are in planning and production stages. These will almost certainly revolutionize our understanding and treatment of pain and itch by the end of this decade.
和訳と要約
「多数の新薬が計画そして生産段階にあります。この10年で痛みとかゆみについて知識と治療法に革命を起こしてくれるでしょう。」
この論文が発表されたのが2012年。
10年だと2022年ですね。
もう少しで治療薬が発表されるのかもしれません。
これからも新しい情報を追いかけます。
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