幼少期にはペットよりも運動のほうが幸福度が高い

幼少期にはペットがいるよりも運動ができる方が幸福度が高い

BMJ Open. 2018; 8(3)

Association of allergic diseases with children’s life satisfaction: population-based study in Finland(海外論文サイトへ飛びます)

日本語題:アレルギー疾患と子どもの生活満足度の関連:フィンランドにおける人口ベースの研究


たまたま読んでいた論文に

子どもの幸福度を比較調査をした項目に目を引きました。


A statistically significant distinction in life satisfaction emerged between non-allergic and allergic children (inferior in the latter). In particular, children with eczema were more likely to report a reduction in life satisfaction compared with non-allergic children (SLSS β=−128.220; BMSLSS β=−90.694; p<0.01). 

和訳と要約

「非アレルギー性小児とアレルギー性小児との間で、生活満足度の統計的に有意な差異が明らかになった。特に、湿疹のある子供は、非アレルギー性小児と比較して、生活満足度の低下を報告する可能性が高かった。」


この皮膚疾患は、eczema(湿疹)なのでアレルギー性皮膚炎です。

ちなみにアトピー性皮膚炎ではないです。

アトピーはアレルギーと思われがちですが皮脂欠乏症です。

アレルギー疾患の中で生活満足度が一番低いのは皮膚炎ということです。


Additionally, we used data on pets (a pet in the family when the child was born or currently in the household; yes, no, I do not know). After-school physical activity (sports or exercising) was self-reported.
Having pets in early infancy or having pets currently had no impact on life satisfaction.
Taken together, the strongest predictor of good life satisfaction was a physically active lifestyle (β=194.05, p<0.001), while reduced life satisfaction was correlated with eczema (β=−128.22, p<0.001).

和訳と要約

「生まれたとき、生まれてからすぐにペットがいたのかというデータを使用しました。放課後の身体活動(スポーツまたは運動)は自己報告してもらいました。

ペットが早い時にいても幸福度に影響はなかった。

良好的に幸せかどうかは、アクティブに動けるかどうか。とくに湿疹の子どもには創刊が強かった。」


子どもはペットよりも元気に動けるかどうかで幸せ度が変わる。

だったら喘息だと幸せ度が下がるかというと、この論文では湿疹のほうが強く出たみたいです。

運動がよくできるのが幸せということでもなさそうです。

「かゆみ」とは出ていませんが。

もしかしたら見られるのがイヤということかもしれないです。

振り返ると、みんなと違うものを持っているだけで劣等感を感じていました。

そういう意味で幸福度が下がっているのかもしれませんね。


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「かゆみ」コラム 〜愛知県春日井市 みやこ内科クリニック〜

愛知県で体の中からかゆみ治療をしているみやこ内科クリニックです。体がかゆい、薬を塗ってもかゆい、かゆくて寝られないなど、かゆみの相談を毎日受けています。「かゆみ」の相談をする場所が少ないこともあり、他県からも来院されます。かゆみはつらい症状の一つで治療ができるのだということが世の中に広まればと思い、このコラムを書くことにしました。