慢性の「じんましん」が発生する平均年齢は?お肌が気になる年齢と重なる

慢性の「じんましん」が発生する平均年齢は?

J Investig Allergol Clin Immunol. 2004;14(3):214-20.

Epidemiology of urticaria in Spain.(海外論文サイトへ飛びます)

日本語題「スペインでもじんましんの疫学調査」


慢性蕁麻疹が発症する年齢をスペインで調査しました。

慢性蕁麻疹とは何か、6ヶ月以上に及ぶ蕁麻疹のことです。

では、発症年齢はどこ程度か?

We found a 0.6% (95% CI: 0.4-0.8) prevalence of chronic urticaria. The prevalence is significantly higher in women than in men with a OR=3.82 (95%CI 1.56-9.37). Chronic urticaria is a self-limited disease, yet in 8.7% of cases chronic urticaria lasts from one to 5 years and in 11.3%, for more than 5 years. The average age of onset is 40 years.


和訳と要約

「その時点での有病率は0.6%。有病率は男性よりも女性のほうが高い。慢性蕁麻疹は自己限定的な病気ではあるが、8.7%の人が慢性蕁麻疹になり、その中で5年以上は11.3%、5年以上という人もいる。

平均年齢は40歳です。」

とあります

インドのレポートでは、7.3%〜22.3%となっていましたから。

インドのレポートはこちらです

スペインでは8.7%と低めではありますね。


今回は罹患率ではなく、平均年齢に興味を引かれました。

「40歳」

これに興味を引かれた理由。

ちょうど、乾燥してきたと思う頃。そして発症は女性に多い。

お肌がピリピリするのは年齢による乾燥では?と

スキンケアに力を入れたくなる時期が40歳

その時に「かゆみ」を感じる。

乾燥している、だからかゆみが出ていると勘違い。

いろいろスキンケアをするけど改善がしない。


そうです、乾燥肌で「かゆみ」が起きることが極めて少ない。

「乾燥肌」ではなく蕁麻疹。

簡単にいうと、アレルギー性皮膚炎です。

炎症を起こして、いるところへスキンケアを塗る。

より刺激をしてしまう可能性があります。

蕁麻疹は子どもに起こるもの。

何か悪いもの食べた時に起こる一時的なものと思わないで。


慢性蕁麻疹はずっと出ているわけではなく。

出ては引っ込み、出ては引っ込みを繰り返す。

かゆみが出て引っ込む、これが一ヶ月以上に渡って続いている。

それは慢性蕁麻疹の可能性があります。


「乾燥肌」でかゆいと思ったら相談してくださいね。

かゆみだけだったのが真っ赤に腫れ上がってしまいますからね。


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「かゆみ」コラム 〜愛知県春日井市 みやこ内科クリニック〜

愛知県で体の中からかゆみ治療をしているみやこ内科クリニックです。体がかゆい、薬を塗ってもかゆい、かゆくて寝られないなど、かゆみの相談を毎日受けています。「かゆみ」の相談をする場所が少ないこともあり、他県からも来院されます。かゆみはつらい症状の一つで治療ができるのだということが世の中に広まればと思い、このコラムを書くことにしました。