ロンドン生まれの黒人と白人のアトピー有病率を比較するレポートを読んで

ロンドン生まれの黒人と白人のアトピー有病率を比較するレポートを読んで

Journal of the American Academy of Dermatology 1995 Feb;32(2 Pt 1):212-7.

London-born black Caribbean children are at increased risk of atopic dermatitis.

によると。

The prevalence of atopic dermatitis according to examination by a dermatologist was 16.3% in black Caribbean children and 8.7% in white children. This increased risk was present for different methods of defining of a atopic dermatitis and persisted after adjustment for potential confounders.

和訳と要約

「皮膚科医がカリブ生まれの黒人の子どもと白人の子どもでアトピー性皮膚炎の有病率の検査をしたところ。

黒人の子どもでは、16.3%、白人の子どもでは8.7%の有病率だった。リスク増加は、アトピー性皮膚炎の症状別でも潜在的な要因を調整した後も見られた。」

黒人の子どものアトピー性皮膚炎発症率と白人の子どもの発症率では倍近く差があった。


ここで黒人と白人の肌質の差についてです。

個人差はあります。

黒人の肌質

・キメが細かい

・メラノサイトが活性化しやすい

・皮膚がうすく乾燥しやすい


白人の肌質

・メラノサイトが活性化しにくい

・表皮が厚い

・ケロイドになりにくい


というものがあります。

では我々黄色人種はというと。

メラノサイトが活性化しやすく

表皮は薄いけど、真皮層というコラーゲン組織は厚い。

実は潤った肌なんです。


この理屈で考えると。

潤いが多い人種はアトピー有病率が低い可能性があります。

赤道近くだと潤いよりも日差しから身を守る必要があったと言われています。

メラノサイトは紫外線から身を守るために作られますからね。

個人差があることは事実です。


アトピーは、皮脂が足りなく乾燥している状態なんです。

アトピーは「皮脂欠乏症」とも言います。

肌に水分が少ないとアトピーになりやすい。

「アトピー」といえば、「つらいかゆみ」です。

「かゆみ」対策として応用できそうです。

「かゆみ」コラム 〜愛知県春日井市 みやこ内科クリニック〜

愛知県で体の中からかゆみ治療をしているみやこ内科クリニックです。体がかゆい、薬を塗ってもかゆい、かゆくて寝られないなど、かゆみの相談を毎日受けています。「かゆみ」の相談をする場所が少ないこともあり、他県からも来院されます。かゆみはつらい症状の一つで治療ができるのだということが世の中に広まればと思い、このコラムを書くことにしました。