マウスに唐辛子の成分「カプサイシン」を注射をしたら量で「かゆみ」と「痛み」になった。
Behavioral differentiation between itch and pain in mouse(海外論文サイトへ飛びます)
日本語題:マウスのかゆみと痛みの行動的差別
「かゆみ」と「痛み」の違いは何か?
これについてはとても考えます。
「痛み」と「かゆみ」。
知れば知るほどとてもよく似ています。
For such a method to model itch in humans, it would be desirable to meet three criteria. First, the mouse should scratch to stimuli that evoke itch in humans. Second, it should not scratch to stimuli that elicit only pain or other kinds of non-pruritic sensations. Third, it would be desirable if the mouse emitted another type of site-directed behavior, besides scratching, to the non-pruritic stimuli as evidence for sensory detection.
和訳と要約
「マウスに人間のかゆみとするには、3つの条件がある。一つめは人間のかゆみはマウスにとって引っかき傷を負わせる。二つめは痛みやかゆみ以外の刺激にならないこと。三つめは、かゆみ以外の刺激に対して、引っかき傷をつけなければよしとする。」
「かゆみ」を感じたら引っかいて傷ができる。
その傷が見つかったら「かゆみ」を感じたとする。
「かゆみ」を感じると引っかき傷ができるから四六時中見張ってなくても大丈夫。
「痛み」との大きな違いはここです。
引っかき傷ができてしまう。これがさらに「かゆみ」を助長する。
The vehicle for capsaicin evoked a small amount of scratching. But with the addition of a sufficiently high dose of capsaicin to the vehicle, the scratching was significantly reduced and replaced by a significant increase in wiping. The behavior of wiping suggested that the pain increased with a sufficiently high dose of capsaicin. Presumably, the increase in pain inhibited the itch of the vehicle.
和訳と要約
「少量のカプサイシンでは引っかき行動を起こした。しかし、高容量のカプサイシンを投与したら引っかき行動から拭き取り行動(痛みをさする行動)に変化。カプサイシンの量が増えるとかゆみを抑制して痛みに変化した。」
カプサイシンを少量投与すると「かゆみ」を起こし。
容量を増やして投与すると「痛み」になった。
原因は同じカプサイシンなのに、量によって変化する。
これは引っかき行動でも同じですね。
「かゆみ」を感じて皮膚を引っかくと軽い傷がつく。
これで「かゆみ」は抑制されるけど。
また「かゆみ」を起こす。
また引っかくと傷がつく。
それを繰り返すと「痛み」に変わる。
そうなると、痛いしかゆいし。
引っかくことで抑えることができなくなってしまってつらくなってしまいます。
0コメント