100本以上の論文を読んでわかったこと。脳が反応してるからなに?

100本以上の論文を読んでわかったこと。脳が反応してるからなに?

今まで100本以上の論文を読んで、「かゆみ」について研究してきました。

皮膚が荒れてそこに神経がのびて「かゆみ」が強くなる。

アトピー性皮膚炎の遺伝子を持っていてもかかなければ発症しなかった。

機能的MRIを使ったとこと、脳の快楽部分が反応した。

いろいろわかりました。


結果、「かゆみ」の原因は人それぞれです。


今回は、子どもがかゆがっている時の親子の考えの違いです。

The Japanese Journal of Animal Psychology, 66, 1, 47-51 (2016)

ヒトにおける身体化された母子関係の発達

ここに子どもに対して食物を渡すという行為が人間とチンパンジーでは違うとあります。


そもそも食物を親が子に供給するという事態そのものがヒトにおいて発達した行動である。チンパンジーでも親から子への食供給はあるが,それは親にとってあまり価値のない食べ物を子どもに差し出すものであるのに対し,ヒトの食供給は逆に親にとっても好ましいものを子どもに差し出す。

人間は子どもに親にとっていいものを渡す。

チンパンジーはいらないものを渡す。

子どもを優先するのが人間。


親はかゆみがもたらす弊害を知っているから注意をする。

でも、子どもは弊害を知らず楽しいからかく。

激しく怒ると隠れてかくようになってしまいます。

人間の親だからこそ、子どもが心配になるのは普通です。


子どものかゆみの思考パターン

かゆいところをかく→楽しいし気持ちがいい


親の子どものかゆみの思考パターン

かゆいところをかく→かいたら肌が荒れる


親は将来を心配。

子どもは現在の楽しんでしまう。

このギャップが親にとってはつらい。

子どもが心配なのにやめてくれない。

どうしてわかってくれないのと悩んでしまいます。


どんな時に子どもがかくか注意深く観察してください。

好きなことに夢中になっているときにもかいている場合。

楽しいではなく炎症を起こして「かゆみ」を感じている可能性があります。

炎症を抑える治療を始めましょう。


ストレスが溜まったときにかいている場合。

これは炎症ではなく、癖になっていると大変かもしれません。

こうしたら子どもの行動が変わった。

そんなコラムを書いていきます。

参考にしていただければ幸いです。



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「かゆみ」コラム 〜愛知県春日井市 みやこ内科クリニック〜

愛知県で体の中からかゆみ治療をしているみやこ内科クリニックです。体がかゆい、薬を塗ってもかゆい、かゆくて寝られないなど、かゆみの相談を毎日受けています。「かゆみ」の相談をする場所が少ないこともあり、他県からも来院されます。かゆみはつらい症状の一つで治療ができるのだということが世の中に広まればと思い、このコラムを書くことにしました。